算数オリンピック トライアル
<解答>
問題1 A 1 B 3 C 7 D 2
問題2 0385274961
問題3
問題4 1g 2g 6g 5g 7g 9g 3g 4g 8g
問題5 1357m
問題6 (問い1)628個 (問い2)36個
問題7 29.7cm2
問題8 13回
問題9 56通り
問題10 9191
<解説>
問題1
与えられた式を変形すると、
AAAA+BBB×2+CC×3+D×4=2016 となります。
A=2 とすると2016を超えるので、A=1 と決まり、BBB×2+CC×3+D×4=2016−1111=905 となります。
Bに当てはまる数は2、3、4のいずれかです。
B=4 とすると、CC×3+D×4=17 となり、Cにあてはまる数字がありません。
B=3 とすると、CC×3+D×4=239 となり、C=7、D=2 のときに式が成り立ちます。
B=2 とすると、CC×3+D×4=461 となり、Cに最も大きい9を当てはめても D×4=164 となるので式が成り立ちません。
以上より、A=1、B=3、C=7、D=2 と決まります。
問題2
いろいろと数を当てはめて調べてもよいですが、次のように考えると調べる手間が減らせます。
2〜9の数のうち、2、8、9は、その数との差が3か5になるものが2通りしかありません。
よって、527(725)、385(583)、496(694)を必ず入れなければいけないことがわかり、さらにそれらの中に「5」が2回使われていることから、38527(72583)を必ず入れなければいけないことがわかります。
以上のようにとなりあう数の候補をしぼると、答えを見つけやすくなります。
(補足)上の説明を図で表すと下のようになります。差が3か5の数どうしを線で結んでおき、それらの線を一筆書きの要領で0から1まで通ればよく、そのときに、2と8と9の通り方は赤線のように決まるのです。
問題3
Dさんの話の中に「明後日」、E君の話の中に「そうじ当番も終わった」、A君の話の中に「昨日のそうじ」とあることから、今日が水曜日であることがわかります。
このことにより、次のように表がうまります。
さらに、Cさんの話の中に「Dさんは私とそうじ当番の日交換しても日程的に問題ないよね」と言っているので、Cさんのそうじ当番が木曜日であることがわかります。
そして、B君の日直が火曜日でそうじ当番が水曜日であることも決まります。
最後に、Cさんはそうじ当番が金曜日になっても「日程的に問題ない」と言っているので、金曜日の日直がCさんではなくAさんであることがわかり、月曜日の日直がCさんだったことがわかります。
以上より、表がすべてうまります。
問題4
9つのおもりの重さの関係を整理すると、下図のようになります。
よって、が1g、が9gであることはわかります。
また、2gはかのどちらか、8gはかのどちらかであることもわかります。
ここで1つ目の天びんを見ると、この4つのおもりの中に2gと8gが必ず入っていることがわかり、もしその2つが左右の皿にわかれて乗っているとどうしてもつり合わせることができなくなることがわかります。
よって、1つ目の天びんは左右の皿に10gずつ乗っていることが決まります。
次に2つ目の天びんを見てみます。
はどんなに軽くても4g、はどんなに重くても7g、はどんなに重くても8gなので、2つ目の天びんの条件を満たすためには(,,)=(4g,7g,8g)または(4g,6g,8g)または(5g,7g,8g) の組み合わせしかありえません。
以上より、が8g、が2gであることがわかり、(,)=(3g,7g)または(4g,6g) ということもわかります。
最後に3つ目の天びんを見てみます。
もし、(,)=(4g,6g) だとすると、=3g となるので、+=6+3=9g となりますが、左側のお皿を9gにすることはできません。
よって、(,)=(3g,7g) と決まります。
が7gなので、は6gとわかり、残りの2つのおもりについても解答のように決まります。
問題5
小さい円の円周の8分の1の弧の長さを「小」、中くらいの円の円周の8分の1の弧の長さを「中」、大きい円の円周の8分の1の弧の長さを「大」と表すことにします。
1300mは、「大」1個、「中」1個、半径1個分の和です。
2500mは、「大」2個、「中」2個、半径2個分の和からBC間の長さを引いたものです。
この2つを比べると、BC間の長さが、1300×2−2500=100(m)とわかります。
求める長さは、「大」1個、「中」1個、「小」2個、半径1個分の和からBC間の長さを引いたものなので、1300+100×2×3.14÷4−100=1357(m) です。
問題6
(問い1)
くり上がりを起こさないためには2つの数の各位がともに4以下(4,3,2,1,0)であればよく、そのような数は 5×5×5×5−1=624(個) あります。
ただし、各位につき1つまでであれば「5」が入ってもくり上がりが起こらないので、この624個の他に、例えば「5」「50」「500」「5000」の4個を加えてもかまいません。
よって、624+4=628(個) 選ぶことができます。
(問い2)
「9999」から始めてどこか1つの位の数を1ずつ減らした数を並べていくと(例えば、9999,9989,8989,8979,8978,……)、それらの数は規則2を守ることができます。
各位の数を1ずつ減らしていくことができる回数は、9×4−1=35(回) なので、選べる整数の個数は、35+1=36(個) です。
問題7
この立方体の展開図は図1ようになります。
このとき、立方体の6つの面にできる模様はどれも同じになるので、求める面積は、1つの面のリボンの巻き付けられていない部分の面積の6倍になります。
1つの面は図2のようになっています。黄色の部分の面積は相似を使って求めることもできますが、ここでは図3のように等しい正方形を作るように移しかえて求めてみます。
図3のように移しかえると、3×3=9(cm2) が10個の正方形に分かれていて、そのうちの5.5個分が黄色の部分になっています。
よって、図3の黄色の部分の面積は 9÷10×5.5=4.95(cm2) で、求める面積は 4.95×6=29.7(cm2) となります。
問題8
表をかいて操作を順に追っていきます。
工夫として、3人の持っているおかしの最低個数を3人それぞれの個数から引くと計算しやすくなります。(表の赤線の部分)
この表より、答えは13回とわかります。
問題9
5cm2の長方形は「たて1cm×横5cm」になるので、その長方形を置く場所で場合分けして考えます。
● 5cm2の長方形が上に入るとき
さらに4cm2の長方形の場所で場合分けすると下の図のようになり、アの置き方では残りの3つの長方形の入れ方は4通り、イの置き方では0通り、ウの置き方では4通りあります。
アは左右入れ替えた場合、ウは左右と上下を入れ替えた場合もあるので、全部で 4×2+4×4=24(通り) あります。
● 5cm2の長方形が中段に入るとき
「4cm2と1cm2の長方形」「3cm2と2cm2の長方形」がそれぞれ組み合わさって上段と下段に入ることになります。
どちらの組み合わせが上段に入るかで2通り、4cm2の長方形と1cm2の長方形のどちらが左側に入るかで2通り、3cm2の長方形と2cm2の長方形のどちらが左側に入るかで2通りあるので、全部で 2×2×2=8(通り) あります。
● 5cm2の長方形が下に入るとき
「5cm2の長方形が上に入るとき」と同じなので24通りあります。
以上より、24+8+24=56(通り)
問題10
押しまちがえの可能性があるのは「1と7」「2と8」「3と9」の組み合わせのみです。
例えば、千の位を1と入力するつもりで7と入力してしまうと、数は6000増えるので、6000÷11=545余り6 より、11で割った余りは5増えます。
このように、入力をまちがえることで11で割った余りがどのように変化するのかをまとめると、次のようになります。
ア:千の位を6増やす(1→7,2→8,3→9)と、余りは5増える(6減る)
イ:千の位を6減らす(7→1,8→2,9→3)と、余りは6増える(5減る)
ウ:百の位を6増やす(1→7,2→8,3→9)と、余りは6増える(5減る)
エ:百の位を6減らす(7→1,8→2,9→3)と、余りは5増える(6減る)
カ:十の位を6増やす(1→7,2→8,3→9)と、余りは5増える(6減る)
キ:十の位を6減らす(7→1,8→2,9→3)と、余りは6増える(5減る)
ク:一の位を6増やす(1→7,2→8,3→9)と、余りは6増える(5減る)
ケ:一の位を6減らす(7→1,8→2,9→3)と、余りは5増える(6減る)
これらを組み合わせて11で割った余りを2増やせばよいことになりますが、そのためには、イ、ウ、キ、クを選ぶしかありません。(6−5+6−5=2)
よって、太郎君が入力しようと思っていた数は、例えば「7171」や「7172」などのうちのどれかだとわかりますが、これではまだかなりの数の候補があり、見つけるのが大変です。
そこで、7000,8000,9000,100,200,300,70,80,90,1,2,3 それぞれを11で割った余りを求めてみます。
すると、
(7000,8000,9000)→(4,3,2)
(100,200,300)→(1,2,3)
(70,80,90)→(4,3,2)
(1,2,3)→(1,2,3)
となります。上の4つのグループから1つずつ数を取り出して、その和を11で割った余りが6になるようにするためには、2、1、2、1を取り出すしかありません。
よって、求める数は9191です。
(補足)11の倍数の見分け方(「百の位+一の位−千の位−十の位」を11で割った余りが元の数の余りと等しくなる)を使いこなせていればそれを利用することもできますが、ここではそれを使わない方法で解説しました。)
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ジュニア算数オリンピック トライアル
<解答>
問題1 1÷2×3×4×5+6×7×8
問題2
問題3 1,4,7
問題4 1g 2g 4g 6g 3g 5g
問題5 250cm2
問題6
問題7 15
問題8 13回
問題9 56通り
問題10 1485,1500,1515
<解説>
問題1
2016=2×2×2×2×2×3×3×7 なので、「□6□7□8」を「×6×7×8」とすることができます。
このとき、2016÷(6×7×8)=6 なので、「1□2□3□4□5」の答えを6にすればよいことがわかります。
しかし、□に+、×、÷を色々と当てはめてみても、これを満たすような□はありません。
そこで、次に「1□2□3□4□5□6」の答えを36にすることを考えてみます。
「1□2□3□4□5+6」が36になるのであれば「1□2□3□4□5」を30にすればよく、このとき、「1÷2×3×4×5=30」が見つかるので、できる式は「1÷2×3×4×5+6×7×8=2016」となります。
問題2
大きな立方体を見て、2面以上見えている4個の小さな立方体を調べます。
すると、展開図で下図の4つの関係を満たせていればよいことがわかります。
この図を見ると、「1」の字の下方向に「2」がある場合と「0」がある場合とがあるので、「1」は展開図の中に2つ書く必要があり、残りの「0」と「2」は1つずつしかないことがわかります。
よって、考えられる展開図は解答のようになります。
問題3
合計が12となる3つの数の組み合わせは、
「1・2・9」「1・3・8」「1・4・7」「1・5・6」「2・3・7」「2・4・6」「3・4・5」
の7通りで、3枚を取り除くことでこの7通りすべてが作れなくなるようにすればよいことになります。
もし「1」を取り除かないとすると、「2か9」「3か8」「4か7」「5か6」から1枚ずつ取り除く必要があり、4枚取り除かなければいけなくなるので不可能です。
「1」を取り除けば、あと2枚取り除いて「2・3・7」「2・4・6」「3・4・5」を作れないようにすればよいことになります。
このとき、取り除く2枚は「2と3」「2と4」「2と5」「3と4」「3と6」「4と7」の組合せが考えられますが、求めるのは取り除く3枚の数字の和が最大になるものなので、1・4・7の3枚となります。
問題4
6つのおもりの重さの関係を整理すると、下図のようになります。
よって、が1g、が6gであることはわかります。
もし、が4gだとすると、とが2gと3gになり、天びんの +>+ の関係を作ることができません。
したがって、=5g、とが2gか3g、=4g が決まり、もうひとつの天びんの +>+ より、=3g、=2g であることも決まります。
問題5
長方形に図1のように対角線をひいて4つの部分に分けます。
このとき、分かれた4つの部分の面積はすべて等しいので(理由は「参考」を参照)、1つ分の面積は 100÷4=25(cm2) です。
また、2本の対角線の交点は正十角形の中心でもあるので、図2のように区切ると正十角形の面積が 25×10=250(cm2) であることがわかります。
問題6
まず、Cの発言より、Cが男の子であることと、この5人の中の男の子の人数が1人、3人、5人のいずれかであることがわかります。
次に、Dの発言に注目します。もし、Dが女の子だとすると女の子の人数が1人、3人、5人のいずれか(男の子の人数が0人、2人、4人のいずれか)でなくてはいけないので、Cの発言と合いません。
よって、Dは男の子で、Eの発言より男の子は5人でないので、男の子が3人、女の子が2人であることが決まります。
ここでA、C、Dの発言を見ると、この3人は左はしにも右はしにもいないことがわかるので、両はしにはBとEがいることがわかります。
● Bが左はし、Eが右はしのとき
Eの発言より右から2番目は女の子になるのでAと決まりますが、Aの発言のつじつまが合わなくなってしまいます。
● Bが左はし、Eが右はしのとき
Eの発言より左から2番目は女の子になるのでAと決まり、Dの発言よりBが女の子であることが決まります。
残りの発言についてもすべてつじつまが合うように5人をならべると、正しい5人のならび方と性別が解答のように決まります。
問題7
Xをなるべく小さくするために、倍数・約数の関係をたくさん作らなければいけない中央のマスを1としてみます。
すると、1の周りに2、3、4、5を置くことで下のように X=15 となる入れ方を作ることができます。
次に、Xを14以下にできるかを考えます。
まず、2以上14以下の整数について、倍数・約数の関係になっているものどうしを線でつないでみると左下の図のようになります。
次に、右下の図のように、9マスのうちの1を除く8マスの倍数・約数の関係を線でつないで表し、この関係が左下の図から作れるかどうかを考えます。
すると、いずれの場合も作れないことがわかるので、最小のXが15であることがわかります。
問題8
表をかいて操作を順に追っていきます。
工夫として、3人の持っているおかしの最低個数を3人それぞれの個数から引くと計算しやすくなります。(表の赤線の部分)
この表より、答えは13回とわかります。
問題9
5cm2の長方形は「たて1cm×横5cm」になるので、その長方形を置く場所で場合分けして考えます。
● 5cm2の長方形が上に入るとき
さらに4cm2の長方形の場所で場合分けすると下の図のようになり、アの置き方では残りの3つの長方形の入れ方は4通り、イの置き方では0通り、ウの置き方では4通りあります。
アは左右入れ替えた場合、ウは左右と上下を入れ替えた場合もあるので、全部で 4×2+4×4=24(通り) あります。
● 5cm2の長方形が中段に入るとき
「4cm2と1cm2の長方形」「3cm2と2cm2の長方形」がそれぞれ組み合わさって上段と下段に入ることになります。
どちらの組み合わせが上段に入るかで2通り、4cm2の長方形と1cm2の長方形のどちらが左側に入るかで2通り、3cm2の長方形と2cm2の長方形のどちらが左側に入るかで2通りあるので、全部で 2×2×2=8(通り) あります。
● 5cm2の長方形が下に入るとき
「5cm2の長方形が上に入るとき」と同じなので24通りあります。
以上より、24+8+24=56(通り)
問題10
「入力しようと思っていた数」と「ちょうど5倍になった数」はどちらも4けたなので、「入力しようと思っていた数」として考えられるのは1000以上2000未満の数とわかり、千の位が1と決まります。
また、押しまちがえの可能性があるのは「1と7」「2と8」「3と9」の組み合わせのみです。
以上より、「入力しようと思っていた数」と「ちょうど5倍になった数」の関係は「1◆◆5×5=7◆◆5」「1◆◆0×5=7◆◆0」(◆には0〜9の数字が入る)のどちらかで表せることがわかります。
● 「1◆◆5×5=7◆◆5」となるもの
7000÷5=1400、8000÷5=1600 なので、入力しようと思っていた数は1400以上1599以下です。
4や5は押しまちがえない数なので、「入力しようと思っていた数」の百の位と「ちょうど5倍になった数」の百の位は等しく、4か5になります。
そのようなものを探すと、「1485×5=7425」「1515×5=7575」が見つかります。
● 「1◆◆0×5=7◆◆0」となるもの
上と同じく、百の位は4か5でどちらも等しくなります。また、一の位が0なので、どちらの数の十の位も0か5で等しくなります。
そのようなものを探すと、「1500×5=7500」が見つかります。
これで3通りすべて見つかりました。
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